流れる星は月に隠れ塔に消える

星は希望。月は幻惑。塔は破綻。

好意

自分が今までに抱いてきた好意について振り返ってみた。本当にそれが好意なのかは置いておいて。

 

小学校中学年

 

覚えている限りで一番最初に他人に対して好きと思ったのは、小学校2年くらいの頃。

小学校は一学年三クラスで2年毎にクラス替えをする仕組みだった。

その人は転校生で気付いたら別のクラスにいた。

経緯は覚えていないが別のクラスに来た人を好きになったという事は容姿で好きになったんだろう。

特別何かを話したという記憶もない。

 

 

3年生になる時のクラス替えで自分はその想い人と同じクラスになった。

ただ特別学校外で会うとかそういう何かをしたという記憶はない。

同じクラスになったという事で会話したりとか休み時間には一緒に遊んでいたのかもしれない。

家も比較的近かったので同じ方向に家がある何人かで石蹴りをしたりしながら帰った事もあったような気がする。

当時から自分は内気であったし「好き」という気持ちを伝えようとは思っていなかった。

ただ普段からその人を近くで見て遊ぶだけで満足だったのかもしれない。

今振り返ってみればその人は同性と遊んでいる事もあったけれども、若干自分達と遊んでいる事が多く同性集団ではやや浮いている部分があったかなとおもう。

 

小学校高学年

 

5年生になる時のクラス替えでその人とは別のクラスになった。

たぶん残念に思っていたんだとは思う。

ところが、その人と身近で接する事がなくなったせいかまた別の人を好きになった。

その人は1年生の頃からずっと同じクラスの人だった。

一クラス30〜33人くらいだったが2回のクラス替えを経てずっと一緒だったのは自分以外に同性2人とその好きになった異性1人だった。

ずっと一緒だったから好きになったわけではないと思うけれども、好きだなって思った時に何で今までこの人を好きになっていなかったんだろうと思った。

好きだなって思った時には容姿も好きだったし精神的にも好きだった。

この人にも告白とかはしていない。

前回の人と同じようにただ普段話したり休み時間遊んでいただけだったと思う。

 

小学校の休み時間は2時間目休みと昼休みが長く(記憶が正しければ20分)、外で遊ぶように指導され、それ以外の休み時間(5〜10分)は教室でおしゃべりをして終えていたと思う。

 

特別記憶に残っているのはその好きな人を交えた少人数鬼ごっこだった。

普通鬼ごっこは外で遊ぶ時だけするものだったが(教室内で走り回ると怒られる為)、その鬼ごっこは全ての休み時間で実施され、もしかしたら放課後もやっている日があったかもしれない。また普通の鬼ごっこはメンバーが日替わりとなる事から、その時ごとに鬼を決め直していたが、それはメンバーの変化もなく延々と毎日続けられ鬼も日付が変わってリセットされる事もなく続けられた。

自分はその鬼ごっこに最初から入っていたメンバーではない為、どうして始まったかは知らない。

ただ自分はその好きな人たちが鬼ごっこをやっている事に気付いて、楽しそうだなぁと思いつつ自分から混ぜてとも言えなかった。

ある長い休み時間の時、好きな人が鬼になっている時、その鬼ごっこのメンバーの一人と一緒にいた。

そのメンバーが鬼に気付いて逃げ出した時、自分はそこで参加者ではないしと特に走って逃げる事もしなかった。

ところが、そこで鬼は自分にタッチをして逃げ去って行った。

こうして自分もこの少人数鬼ごっこの(記憶が正しければ5人目の)メンバーになった。

自分の混ぜて欲しそうな雰囲気に気付いたのか、なぜなのかもう記憶も薄れているしよくわからない。

とりあえずこの鬼ごっこのメンバーとなった事でしばらくの間校庭の使えない雨の日であっても鬼ごっこをしていた。

この終わりなき鬼ごっこが何故いつ終わったのかもう思い出せない。

自然消滅だったのかもしれないし、卒業という区切りによって終わったのかもしれない。

そして、この好きな人との同じクラス生活も小学校で終わる。

 

 

小学校から中学校へは私立に入るというごく一部を除いて全員同じ学校への進学だった為、卒業&入学という感覚は薄かった気がする。

 中学校は他の二つの小学校からのそれぞれ一部と自分の通っていた小学校全てが学区の範囲となっていて毎年クラス替えがあった。

 

中学1年

 

中学1年ではまた小学校3、4年で好きだった人とも同じクラスになった。

ただ、この時に一番好きだった人はこの人ではない。

この時に好きだった人は小学校5年から同じクラスだった人だった。

この人はもともと自分の家の近くに住んでいたが、小学生高学年の時に引っ越してさらに家が近くなった。

 

自分の通っていた小学校は集団登校という制度をとっていて、集団登校の単位は班と呼ばれ、3年生以上の班長と何人かの班員で構成される。そして班ごとに集合場所、集合時間を決めて全員集合してから集まるというものであった。欠席する時にはそこに親が来て欠席連絡をしていく。

 

そして中学1年の時に好きだった人はこの引っ越しによって同じ登校班になった。

小学生当時、自分は班長でいつも寝坊か何かで遅刻するその人の家の玄関を毎日のように叩いていた。

その時は正直、だらしがないなぁと思っていた。

 

今振り返ると本人には申し訳ないけど何でその人の事を好きになったのかはっきりとわからない。

たぶん、優しくしてくれたとかそんな事だろうと思う。たぶん容姿も好きだったと思う。

 

この人に関してはっきりと覚えているエピソードが一つある。

それは自分がとある人と喧嘩をした時に、自分は喧嘩に負けた。

その時自分は負けたのでよくわからなかったが、どうやらその様子を見たこの人は喧嘩の相手を怒ったらしかった。

最後に仲直りを取り持ってくれたが、その時の喧嘩相手もまるで負けた人のようだった。

 

他はそんなに目立って覚えている事はないが、別に一緒に勉強をしたりしていたわけではなかったが、本人だけに知らされる中間テストや期末テストの点数や順位をこっそり教えあっていたような記憶もある。

 

中学2年

 

またクラス替えによって中学1年の時に好きだった人ともクラスが分かれる。

もう中学では集団登校という制度なぞなかったし接点はほとんどなくなった。

この時にも新しく好きな人ができたような気がするけど、もう何にもエピソードがない。

普段会話して終わり。

 

この時期にあったエピソードは記憶にある限り初めて異性に告白されたという事ぐらい。

その異性について、自分は好きな人というより話しやすい友達という感覚で接していた。

きっかけは完全に忘れたがメールアドレスを交換して、放課後にも相手は携帯で自分はパソコンでやり取りを繰り返していた。

そして、そのやり取りの中で好きな人の話になり、メールで告白された。

自分としてはそういう意識をしてなかったのでとても返事に困った記憶がある。

結果として付き合うこともなくその後、ちょっと気まずい関係となった苦い思い出だ。

 

このあたりから高校受験を意識し始め、勉強に意識が傾いていったことから恋愛についてあんまり考えなくなっていった。

 

高校生

 

高校は同性しかいない高校に進学した。

中学の時には共学の高校に進みたいとは思っていたが、それ以上にいわゆる偏差値で自分に近い高校を受験した結果、こうなった。

もっと偏差値が高かったら共学の高校があったがそれには足りず、もっと偏差値の低い高校を選べば共学の高校も沢山あったが、偏差値がギリギリのところを選んだ。

今のところ後悔はしていないが、共学校に進学していたら別の人生があっただろうなと思う。

中学卒業間近には何で異性いないところを選んでしまったんだろうと思っていた記憶がある。

 

高校での異性との接触は学校では基本的に年1回の文化祭である。

この時には同世代の異性が大挙して押し掛けてくるので、接待して連絡先を交換して付き合うらしい。

文化祭後には授業中にも携帯をいじる奴がたくさん現れみんなやりとりしていた。

自分は積極性がないので連絡先交換以前に文化祭の時に話しかけにいった記憶がない。

 

ただ3年生くらいの時、電車に乗って下校していたら隣駅で乗ってきた初対面の同世代の異性に連絡先を聞かれたことがある。

その人について何にも知らなくて何にも興味が湧かなかったし、戸惑いでいっぱいになったのでその時のやりとりで何にも続かずに終わったが。

 

大学生前半
 

初めてその人の存在を知ったのは大学1年の学生大会の時。

真面目系クズなのと暇だったのもあって出席した。

ちなみにその時自分は何にもサークルにも所属しておらず、そういう人は雰囲気としては参加しないものだった。

学生大会とは生徒総会みたいなものだがその出席者の基本はサークル等の代表などの役員、それと学祭の実行委員でそれ以外で参加する人は稀な存在であった。

 

さて、その学生大会の時に代表として壇上にいたその人の存在を知ったのだったと思う。

正直その後の密度が濃かったので正直、最初ははっきりしない。

この時は相手には認知されることなく、自分だけが認知をした時だった。

相手がSNSをやっている事を知って、アカウント探しをして見つけた。

たぶん当時はこっそり見るだけだった気もするしフォローした気もする。もうどちらだったかおぼえていない。

この時はこれで終わり。

これで明らかな通り性格面なんてなにも知らないんだから容姿に惹かれたんだろう。

 

その後、数ヶ月してから顔をあわせる事になる。

この人はハルヒにブースターをつけた感じと評される程、パワフルにぶっとばす時があった。

ある時から自分がその人が務めている代表という役職の後継者として決まっていた。

当時その人から見た後輩は自分唯一しか居なく、とても可愛がられていたと思う。

他の人たちに後継者として紹介された事もあったが、後々になってその他の人たちに、そういう紹介をされたのは初めてだし気に入られていたんだねと言われた。

 

年度が変わって、自分の後輩も入ってきたがそれと同時にいつのまにか自分にも役職が付き、副代表になっていた。

後輩ができたと言いつつも対外活動をする時には下っ端は出ずに役職付きが出るのが基本なので、益々一緒に行動をする密度が高まった。

他キャンパスへ行き、二人で色々回ったりもした。

その人は顔が広かったので世代交代して自分が代表になりその人が元代表になっても外の活動では連れて行ってもらうことがあった。

パンフレットに二人で載った事もある。

後輩に付き合っているの?と聞かれた事もある。

この人には好きと言われた事もあったしキスもされそうになった事も抱きつかれた事もあった。

好き?と聞かれて本気に聞こえなそうな感じで好きと答えた事もあった。

この頃の好きという気持ちには自分の事を好きと言ってくれるから好きという部分も多分にあったんだろう。

そういう時に本気で好きと言っていれば何かその後違ったのかもしれない。

ただ、臆病な自分は一歩を踏み出せなかったので、何もなくお互いの本当の気持ちをはっきりと具体的に確かめる事もなくそのまま終わった。

 

ただ、先日その人の結婚式に呼ばれて思ったのは、もしこの人と付き合って別れていたらこの場に来れなかっただろうし、付き合わなくてよかったという事が脳裏を巡った。

 

それ以降

 

上述の人とは自分が代表を1年務めて降りたのちにそれに顔を出さなくなった事で次第に疎遠になっていった。

それと同時に気持ちも消えていった。

 

現在において最後の人は今までと違って容姿からではなく精神的、考え方の面から初めて興味を持った。

正直なところ、初対面の時、容姿について表現すれば自分の好みではないと言えた。

その人については現在にも繋がる部分があるので、過去になった時点で改めて文章に起こそうかと思う。

それは遠くない未来に過去になるだろうという見通しを添えて。