流れる星は月に隠れ塔に消える

星は希望。月は幻惑。塔は破綻。

ふたご座流星群

また今年もふたご座流星群の時期が来たので、ふたご座流星群にまつわる想い出を。

 

今までに流れ星を見ようとしてた流星群の日は2回しかない。

 

1回目はおそらくまだ小学生の頃。

その時は父親に起こしてもらって二人で寒い中近所の公園に行って見た気がするけど、見れたか見れなかったか記憶が定かではない。

見えたような気もするし、周りが明る過ぎて見えなかったような気もする。

数年前まではそれが何の流星群の日だったか覚えていたのだが今この記事を書いて思い出せない事に気付いた。

もともと記憶力ないけど最近、記憶力の低下が激しい……

 

 

そして2回目。

これがふたご座流星群

それは2013年12月14日の土曜日。

その日はとあるライトアップイベントのアルバイトがあった。そして、最初は流星群を眺める予定はなかった。

アルバイトが無事終了した22時頃。

自宅最寄駅を通る路線の始発駅にいた。

その日はまともな昼食も食べずに夕食も食べない状態で何か疲れていたのか、なるべく早くどうしても座って帰りたいと思った。しかし発車時間が近くまた自宅よりはるかに遠くまで行く快速列車は既に座席が埋まっていた。

そこでグリーン車をのぞくとまだ座席は空いている。

今日は働いて疲れたし少しくらいは贅沢をしようとホームでグリーン券を購入し着席した。

この頃は常に眠く電車内では降りる駅到着時間に携帯のバイブレーションが作動するように設定して寝る事が通常となっていた。

この日もいつも通りバイブレーションを設定して寝た。

 

ここで小さな事件が起きる。

グリーン車というだけあっていつも利用している普通車より座席のクオリティが高いのである。

これはいつもより眠りが深くなる事を意味する。

ふと誰かに声を掛けられて目が醒める。声を掛けたのは乗務員。掛けた理由はグリーン券購入区間を過ぎているから。

自分が目を覚ましたのは降りるべきである自宅最寄駅を発車するところだった。

車窓を眺めていると一駅目を通過した。快速列車なので快速停車駅でない最寄駅の隣駅を通過するのは当然だ。

二駅目も通過し、そのまま自分の住んでいる市区町村も飛び出した。

三駅目を通過している時に反対方向の列車とすれ違う。これは反対方向の最終列車だ。これによって電車によって戻る手段が消えた。

四駅目でようやく停車したので降車した。とりあえずお金かかっても仕方ないから家に帰って寝ようとタクシー乗り場に行った。

タクシー乗り場にはタクシーは1台もおらず、みんなして電車を寝過ごしたわけでもないはずなのにいないタクシーを待つ長蛇の列が出来ていた。その列を見た瞬間にタクシーで帰ることを諦め、翌日に何か予定があるわけでもないし、流星群の極大日だから歩けばたくさん見えるだろうしと理由をつけて自分を納得させて歩いて帰ることにした。

 

どうせ流れ星を見ながら帰るなら市街地だと見づらいだろうしと太めの川の土手に向かい、土手を歩いて帰ることにした。

流石に土手には街灯も何もなく、人工の光源がかなり少なくなり、少しは見やすくなっていたはず。

この日は月の出ている夜だったけれども、流星群の日と言われるだけあっていくつも流れ星が見えた。本当はどうせなら歳の数だけ見たかったけどそれは叶わず3時間程の間で18個にとどまった。

この頃、精神的に追い込まれている部分があって見つけた18個のうち半分くらいには「今のこの苦しい状況を抜け出させてください。終わらせてください」と願い流れる星に手を伸ばしていた。

しばらくして、星に願ったせいか単に時が経ったせいか、星を掴むことはできなかったが苦しみからは脱した。

 

 

 

そんなのが自分の中でふたご座流星群に関する思い出。

2014年以降毎年、ふたご座流星群の極大日が来るたびに思い出す。

他にもしぶんぎ座流星群ペルセウス座流星群オリオン座流星群しし座流星群こぐま座流星群などなどたくさん流星群極大の時はあるが、ふたご座流星群含めてこの時以降まともに流れ星を眺めたことがない。

今後、この時のようにまた流星群を眺め、流星群に願う事があるのだろうか…